怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
奥の間
お気に入り
1556
42
0
短編2分
コピー
「奥の間」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
幼い頃、祖母の家に行くと奥の間というところで遊んでいた。 奥の間はとても広く、家具が置かれていないので客間としても使われていたのだが、遊ぶには適した場所だった。その日は年上のイトコも来ていて、一緒に遊んでくれた。 祖母の手拭いを借りて目隠しをして、目隠し鬼をすることになり、ジャンケンして俺がはじめに鬼をすることになった。何も見えない恐怖と緊張、耳だけが敏感に音を拾う。 「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」イトコの声がする方に手を伸ばしながら歩き回る。二人とも笑っていた。 そのうち、変な感覚に陥った。笑い声が、イトコのものなのか、自分のものなのか、知らない誰かなのか。 感覚が混ざり合うというか、とにかく変だった。イトコのものらしき声が近くに、と思うと遠くから聞こえる。 とにかく声の方へ、と思って足を動かすと、突然冷たいものに触れた。突然足がうまく動かなくなった。 走りたいのに走れない、夢の中に似ていた。気づけば、誰かが手を掴んでいる。 「●(イトコ)ちゃん?」呼びかけても耳元でクスクス笑う声が聞こえるだけだ。甲高い女の声だった。 「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」楽しそうに笑っている。俺の身体はもう自分の意思では動かなかった。 「○○(俺の名前)!」突然イトコの声がして、目隠しが外された。「なに、かくれんぼに変えるん?」イトコは笑っていた。 なんと、俺は押入れの中に入っていたのだ。どっと汗が吹き出し、涙があふれ出た。 何が何だかわからなかった。イトコは途中で母親に呼ばれ、俺に向かって「ちょっと待ってて」と言ったのだが、俺は部屋の中央をぐるぐる回っているだけで返事をしなかったので、すぐ戻るからいいか、と思って放置して出て行ったのだという。 もし、イトコが戻ってくるのが遅かったら、俺はどうなっていたのだろうか。俺が押入れに入っていたことを聞いた祖母は驚いて、「まあ、あの渋い戸をよく開けられたねえ。 ばあちゃんより力持ちだぁ」なんて笑っていた。少なくとも子供の俺よりは力があった祖母でも押入れの戸を開けるのは難儀だったのだ。 しかも俺は押入れの上段にいた。あのときはまだ上段には一人では上れなかったのに。 俺に何が起こったのか、どうなろうとしていたのか、わからない。祖母の家の奥の間は、ひんやりとして薄暗く、今でも苦手だ。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった42
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話
「超」怖い話 辰 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2025年5月号
実際にあった怖い話 2025年3月号
本当にあった笑える話 みんなの怖い話2024→2025冬
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
前の話:【洒落怖】私が見たもの
次の話:【洒落怖】ここには神様か何かいるんだろうな
怖い話 No.8349
【洒落怖】祖父母の家
1916
40
長編5分
怖い話 No.1121
【洒落怖】小三の頃に金縛りにあいました
1224
31
怖い話 No.10251
【洒落怖】尻切れ馬
1848
長編7分
怖い話 No.8836
【洒落怖】戻っておいで
1931
39
怖い話 No.2732
【洒落怖】交換日記
1834
28
中編4分
怖い話 No.17879
【洒落怖】車で買い物
858
46
1
中編3分
怖い話 No.22445
【洒落怖】青い子供と赤い男
1135
18
怖い話 No.8410
【洒落怖】衝撃
1509
23
怖い話 No.1519
【洒落怖】足を擦って歩く音
1493
27
怖い話 No.888
【洒落怖】山からの泣き声
1451
34
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
消えた彼女
でんわ
でんでん
着信7百回の男
戦中の魔物
オヤジ殺し
笑う女の夢
はいじま駅
団地での新聞配達