怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
異常に嫉妬深い彼女
お気に入り
1392
56
2
1
中編4分
コピー
「異常に嫉妬深い彼女」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
異常に嫉妬深い彼女に別れ話を持ちかけた。 やさしい人だったが妙にネガティブでさびしがり屋だった。本格的に付き合いだしてはじめて彼女の異常さに気付いた。 俺の携帯がなるたびに誰からなのか何の話だったか執拗に問い詰める。休日には必ず自分と一緒にいるように強制。 やむをえない仕事などの理由で一緒にいられない時はそれこそ十分おきに連絡が来る。とにかく俺の行動のすべてを管理したがった。 また自分以外の女性と俺が会話するのを一切認めない。近所の人に挨拶もさせない。 レストランとかでも店員が女性のときは必ず彼女が注文をとった。仲のよかった姉が急に連絡してこなくなったのも彼女がさまざまな嫌がらせをしていたからだと知った。 さすがにやばいと思って彼女の実家に相談してみたが「うちの子は前の男にふられてからだんだんおかしくなった。あなたと付き合うようになって(あれでも)だいぶ落ち着いた。 少々変なところもあるがかわいそうだから見逃してほしい」言外にこれ以上娘がおかしくなるようなことをするな(別れるな)といってきた。警察にいる友人にも相談してみたが、警察は色恋沙汰には死人でも出ない限り関わろうとしないらしい。 しかしさすがにこれ以上面倒も見切れない。話し合うにも言葉が尽きた。 これ以上一緒にいると俺が狂う。彼女のマンションに行きできる限り穏やかに遠回りに別れ話を持ち出してみた。 とたんに人とは思えぬ形相でめちゃくちゃに俺につかみかかる彼女。必死で抑えつつ説得を試みるも執拗に俺の眼球を引っかこうとするさまに恐怖をおぼえ突き飛ばす。 思いっきり転んだ彼女は飛び起きながら台所に走りこむ。今までに感じたこともない悪寒を覚え彼女が台所にいるうちに靴を残して彼女の部屋を飛び出した。 エレベーターをそわそわしながら待ってると彼女がドアをぶち破るように部屋から出てきた。裸足で、手には包丁を持っている。 それだけ確認して来ないエレベーターを見限り階段に走る。マンションの階段を転がり落ちるようなスピードで駆け下りるが追いすがる彼女の声を引き離せない。 一階正面ゲートから駐車場に着くより早く彼女が追いついてくる。必死で走っている耳に彼女の荒い息が聞こえてくる。 逃げ切れないと判断してぎりぎりまで彼女が追いすがってきたところで急にしゃがみこんで足を払った。彼女は俺につまづく形で勢いよく顔面からアスファルトに突っ込む。 包丁を落としたので柄を蹴って遠くに飛ばした。彼女が起き上がるより早く自分の車に駆け寄りながらポケットを探りカギを取り出す。 カギを開けてドアを開け中に滑り込むのとほとんど同時にやってのけエンジンをかける。バックして方向転換、駐車場の外に向かってアクセルを踏もうとしたとき運転席ががばっと開いた。 息を吸った弾みに「ひいっ」とかぼそい情けない悲鳴がこぼれる。彼女を正視できない。 ゴミ処理用の焼却炉を稼動中にのぞいて猛烈な熱気に顔を背けたことがあるが今の彼女はあれに似ている。ほとんど反射的にアクセルを踏み込んで車を走らせた。 彼女はドアにつかまって併走しながら俺の名前を絶叫していたがスピードが上がってついに手を離した。爪がはがれたようで運転席側のドアの内には血の線が残った。 夜の街を制限無視で走りながら俺は泣きじゃくっていた。その日のうちに荷物をまとめて実家に逃げ込んだがその日から二度と彼女を見ることはなかった。 彼女からも彼女の実家からもまったく音沙汰がないので自殺でもしたのかとおびえていたが件の友人がさりげなく見てきたところ何事もなく普通に暮らしていたという。時間がたって楽観的になった俺はまた自分のアパートに帰った。 夕食でも作ろうと冷蔵庫を開けると小包が出てきた。いやな予感がしたがあけてみると中からは手紙らしい封筒と、あの日マンションにおいてきた靴が短冊状にずたずたにされた物がでてきた。 それを見たとたんあの日の恐怖がよみがえった。心臓が急に暴れだし、口の中がが干上っていやな味がしてきた。 ひゅーひゅーと荒い呼吸をなだめながら恐る恐る同封されていた封筒を開けてみる。予想した手紙ではなく、硬い花びらのようなものが手のひらに散らばった。 それが根元からはがれた十枚の爪だとわかったとたんに声を上げて手の平から払い落とす。慌てて友人に連絡を取ろうとするが家の電話機が動かない。 よく見ると電話線がちぎられていた。喉から変なうめき声をもらしながら充電中の形態を手にとるのと同時に着信。 彼女から。さっきの爪の時のように携帯を放り出してへたり込んだ。 腰が抜けて座り込んでいる俺の後ろから玄関の鍵を開けてドアを開く音がした。「早くでてよ」
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった56
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話 : 2 (アクションコミックス)
本当にあった怖い話: −コマラセラレタ (あん堂)
5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫)
「超」怖い話 癸 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2024年9月号
ちょっと怖い話1 フォロワーさんのひとこと体験談
名無し
続きないの?
前の話:【洒落怖】引っ張り込むもの
次の話:【洒落怖】黒髪のジェニー
怖い話 No.1040
【洒落怖】工事してら
1222
38
0
短編1分
怖い話 No.8920
【洒落怖】ばあちゃんの力
1124
43
怖い話 No.10508
【洒落怖】タイムトラベラーの落とし物?
1957
24
怖い話 No.9922
【洒落怖】いつか見た子供達
1670
44
怖い話 No.2075
【洒落怖】臨海教室
1535
27
中編3分
怖い話 No.8422
【洒落怖】重み
1402
19
短編2分
怖い話 No.371
【洒落怖】でていけオジサン
朗読 オカメ【2ch怖い話朗読】
1917
40
怖い話 No.9435
【洒落怖】棒立ちのおじいちゃん
1294
29
怖い話 No.1013
【洒落怖】奇妙な死に方
1910
怖い話 No.9061
【洒落怖】見るな!
1633
42
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー