怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
続く着信
お気に入り
1461
44
0
長編5分
コピー
「続く着信」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
高校の頃の話 うちのクラスにA君ってやつがいて、 そいつはいいやつで真面目だったけど いわゆるいじられ役だった。 本人もそれをおいしいと思ってたみたいで 楽しく過ごしていた。 学園祭が終わった頃、 クラスで打ち上げをやろうってことになって みんなで打ち上げをした。 みんなで晩飯を食って、 その後近くの城跡の公園で花火をすることになった。 花火も終わった頃、 参加者のうちの一人が肝試しをやろうと言い出した。 その公園には、 大き目の座った仏像?みたいなのがあった。 後ろに回りこむと ケツのとこに下り階段があり、 奥には扉がついている。 噂ではその扉の中で 戦争で亡くなった人が葬られてるだとか ミイラが飾ってあるだとか、 いろんな話があった。 その時はそこに行こうという話だった。 暗いからか、 仏像自体から気味の悪い雰囲気が漂っており さらに扉の側に回りこむと より一層暗くなったように感じられた。 だが、 テンションが高まった高校生は ノリで突入することを決めたのだ。 そのとき、A君がふと 「無理。やめとこう。俺やだよ」 と言い出した。 当時A君を率先して?いじってた俺は 前フリだと受け取って 「え?何そんな先頭行きたいの?」 みたいにはやし立てた。 他のクラスメイトもそれに便乗し、 半ば無理やりA君を先頭に押しやった。 俺は扉だけ開けると A君の後ろに引っ込んだ。 南京錠みたいなのがついていたが 鍵自体はかかってなく 普通に扉を開けることが出来た。 そしてA君の背中を押して、 中に押し入った。 中は埃っぽくて ジメジメとしていたのを覚えている。 正直俺も少し怖かったので、 ずっとA君の背中を押すみたいに手を当てていた。 階段が意外と長くて、 巨大地下室か?とわくわくしていた部分もあった。 その瞬間、 A君の背中が俺の手を離れた。 歩みを速めたようだった。 俺が 「おい、急ぐとあぶねえぞw」 といい終わるか終わらないかのうちに 明らかに前方から 「うああああああああううううう」 みたいな太い叫び声みたいなのが聞こえた。 どう考えてもA君の叫び声じゃなくて、 それよりも何より怖くて クラスのみんなは急いできた道を引き返した。 入り組んでたわけではないので、 案外すぐに出られた。 出た後、 なぜかみんな別方向に逃げていった。 俺は怖かったので 近くにいた友達と、 さっき花火をしていたところまで戻った。 すると何人かもそこにいて 「マジびびった何あれ」 みたいな話をしていた。 しばらくそこにいたが、 逃げたままその足で帰ったのか、 戻ってこないやつもいた。 A君も帰ってこないやつの一人だった。 その日はそのまま解散にして みんな家路についた。 帰る前にもう一度友達と さっきの仏像の扉を見に行った。 扉は閉まっていた。 今から考えるとありえないのだが、 当時は誰かが閉めたのだと思っていた。 家に帰って風呂にはいって 風呂上がってからケータイを見ると、 見たことない番号から電話がかかってきていた。 それも同じ番号から2件。 「登録してないやつからか? まあ用があるならまたかけてくるだろ」 程度に思ってその日は寝た。 次の日学校に行くと、 前日の見慣れた顔がそろっていた。 逃げ帰ったやつも学校に来ていて、 前日の話で持ちきりだった。 だけど、 A君はただ一人学校に来なかった。 「昨日のこと怒ってんのかな」 「ビビリすぎて外出られないんじゃねw」 など適当なことを言っていたが、 A君は3日間学校に来なかった。 その間にも知らない番号からの着信は続いた。 しかし着信は決まって ケータイが手元にないときだった。 その話を学校で友達にすると 「それAの番号じゃん?」 A君に教えてないんだけどなあ、 てか電話かけてくるなら学校来いよ とかそのときは思っていた。 3日後、 A君が学校にやっと顔を見せた。 みんな口々にA君をいじったり、 心配したりした。 A君はいつものようにつっこんだり、 返事をしたりしていた。 だけど一つだけ違うことにみんなは気付いていた 表情が無い。 笑わないし怒らない。 常に無表情。 それからというもの、 A君は無表情だし 授業中は教科書も出さずにずっと教卓を見つめてるし 話をしていてもA君だけかみ合わない。 「そういえばあの時さー」 みたいな話をしても覚えてないか、 明らかに違うことを言い始める。 そんな調子で卒業まで過ごして 結局A君は卒業まで変わらなかった。 不思議なことに 卒業後の彼の進路を知る人はいない。 卒業してしばらくたってからも、 A君からの着信は続いていた。 正直気味が悪くて、 着信拒否にしていた。 それでも履歴には残る。 ある日ケータイを機種変して、 設定を忘れていて また着信があったのだ。 いつもと違ったのは 留守電が入っていたこと。 少し興味があったので聞いてみた。 「スー…」という息を吸う音みたいなのが ずっと鳴ってるだけで何も無い 本気で気味が悪くなって切ろうとして、 耳から話した瞬間に何かが聞き取れた気がした。 気になってもう一度再生すると、 今度は聞き取れた。 後悔した。 「おまえのせいだ」 ボイスチェンジャーでもあてたような声だ。 俺はその時やっと気付いた。 A君は怒っているのだ。 あの時先頭を行かせたことを。 いや、 もしかしたら中にいた何かが 怒っているのかもしれない。 5年経った今でも着信は続いている。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった44
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
サユリ 完全版 (バーズコミックス スペシャル)
禍話 SNSで伝播する令和怪談
変な家: 1 (HOWLコミックス)
ゾゾゾ変 (1) 【電子限定カラーイラスト収録&電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)
小松左京の怖いはなし ホラーコミック短編集
前の話:【洒落怖】ルール
次の話:【洒落怖】残り香
怖い話 No.10072
【洒落怖】彼はごくたまにものすごく胸騒ぎするときがある
937
29
1
短編1分
怖い話 No.2842
【洒落怖】棚の向こうの人
961
35
短編2分
怖い話 No.2198
【洒落怖】ベランダに・・・
1643
48
怖い話 No.22310
【洒落怖】海を見たらあかん日
1092
38
長編10分
怖い話 No.458
【洒落怖】子供の足音
648
46
怖い話 No.8415
【洒落怖】フォークとスプーン
1049
32
怖い話 No.17422
【洒落怖】神霊写真
2079
30
怖い話 No.17280
【洒落怖】軽いいたずら
1046
31
中編4分
怖い話 No.1927
【洒落怖】逆さの樵面
朗読 オカルトヒトリ 怖い話 都市伝説 未解決事件
2099
2
長編12分
怖い話 No.7793
【洒落怖】能面が起きた
朗読 神栖星花研究所ルグルダー
2204
20
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー