怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
シジマノカミ
お気に入り
1777
40
0
長編5分
コピー
「シジマノカミ」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
自分からしたら洒落にならないくらい怖い事があった。 3年くらい前だったか、 実家が老朽化したから解体した時に 業者から 「なんか、床下から出てきたんですが・・・」 と、筒状の箱を渡された。 その晩、家族で、 なんだろうね?って箱を調べる事になったんだが 奇怪という言葉がお似合いな箱で 円の直径は13センチ 長さはセンチ、 桐で作られていてメガネケースの様だった。 箱には和紙が貼られていて 「シジマノカミ」と書かれていた。 しじま? なんだろう・・・というか この箱どうやって開けるんだ? その箱がまったく不可解なのは 蓋らしきものがどうすれば開くのか解らない事。 だが蝶番の金具らしきものはあるのだ。 家族で20分くらい話してたら妹が、 「これ、ただの溝なんじゃない?」 と言った。 全員がえ?っと思って 箱の溝に定規を通して見ると 確かに4ミリほどで引っかかる。 蓋だとおもった隙間は フェイクの溝だったのだ。 家族全員、開かないわけだ。と諦めちゃって その晩はそれまでにした。 翌日俺は箱を調べるため 大学で民俗学とか研究してるAという友達の家まで持ち寄った Aは箱に興味身心で、 手にとってちょっと見ると 「これさ、蝶番ばらしていい?」 って聞いてきた 俺は了承すると 机から工具を取り出してガチャガチャばらし始めたんだが 片方の蝶番が外れると穴が開いていた。 1ミリの小さい穴が。 俺は 「なんだそれ」 ってAに聞くと、Aは 「たぶん、これが本物の蓋だよ」 とドヤ顔で言う。 Aはもう片方の蝶番も外すと、 穴に細い六角棒レンチを押しこんだ 。 そしたら、 カコって乾いた軽い音がして、 箱が開いた。 どういう仕組みで開いたのかはちょっと説明しにくいんだが、 それよりも驚いたのは中身だった。 赤い木綿布が入っていて、 何かが包まれているようだった。 俺とAが恐る恐る開けてみると、 包まれていたのは鏡張りの長方形の箱。 「また箱か。」 と俺が言うと Aは青ざめていた 「これただの箱じゃねえわ。」 と呟いて 手を震わせながら続けた。 「これ・・・棺だよ。」 え!?棺?どういう事だよ? と俺が言う間もなくAは 「どうする?開けるか?」 と聞いてきた 俺は開けたらやばいんじゃないか、 ひょっとして呪われちまうのか?という怖さと、 ここまできたら見ない訳にはいかないという好奇心で すこしたじろいだ。 「・・・・あけよう。」 と俺が言うと 少しの間沈黙が続いて 「わかった。」 とAが言った。 異様な雰囲気の中、 小さな棺を開ける・・・ すると大量の髪の毛らしきものが入っていた。 箱に書いてあったシジマノ神ってのは 「シジマ」という人の髪という事だろうか? だったらなんでこんな厳重にしてあるんだろうか? 色んな事を語り合ったが どれも憶測を出る事はなかった。 「ちょっと調べるからこれ、預かっていいか?」 とAが神妙に言ってきた。 おれは快諾してその日は帰った。 それからしばらくして、 Aから電話があった。 「これちょっとヤバいのかもしんねぇわ。」 俺はそれからAが話す事を固唾を飲んで聞く。 Aが言うには シジマノカミとはシジマという人の髪ではなく シジマの神という事らしい。 シジマとはネットで調べれば出てくるが、 口を閉じて黙ってるという意味。 つまり口を開かぬ神。 そんな神がいるのか、 いたらどこで祭られているのか、 箱が発見されたのは四国だが、 四国の歴史を調べても なかなかシジマノ神などというモノは出てこないらしい。 俺は口を閉じて黙っているという響きに、 容易に開かない箱を連想させた。 Aが話を続ける。 「俺一人ではちょっとお手上げだわ 明日、知り合いの神社の神主さんに見てもらうように頼んだから お前も付いてきてくれ」 と頼まれる。 ここまで来たんだ 行くしかない。 翌日、Aと共にAの知り合いの神社へ向かった。 神主さんは箱を見ると顔を渋らせて 「うーん・・・こりゃあ・・」 と呟く。 これなんだかわかりませんか? と俺が恐る恐る尋ねると、 神主さんは、 「いやぁ・・・ワシはわからんけんど・・ こりゃあ、封印されとるがぁやな。」 と、土佐弁で話し始めた。 「この箱はな、 たぶん物部(ものべ)の陰陽師のもんやないやろうか。 ワシの仮説やけど、この中に入っちょったがは 妖怪の類で人間やない。 なんでおんしの家にあったかは解らん。 けんど、おんしゃあらは悪いもんの封印を解いたのかもしれん。」 俺たちは身体の震えが止まらなかった。 Aが 「どうしたらいいんですか?」 と神主さんに詰め寄ると、 「知らん」 と一蹴された。 そして、 「気は進まんが、ワシが預かっちゃろう。 なんか分かったら知らせる。」 と言い、 箱は神主さんに保管されることとなった。 数日してからAに連絡が届く事になる。 Aからの話によると、 シジマノカミはその昔、 土佐の山にいた化物で、 巨大な貝に毛が生えた容姿だったそうだ。 台風の時期になると暴れ出すため、 当時の物部村に伝わる陰陽道「いざなぎ流」に封印されたそうだ。 それがどうして実家にあったのか、 その経緯は分からない。 あれから数年経つが、 俺とAに何も悪い事は起っていない。 神主さんはつづけてこう言ったそうだ。 「シジマノ神は山の奥深くに帰ったと思う。 この変わり果てた現代でなにか悪さをするとも到底思えないが・・・」 あの箱は今でも神主さんが管理している。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった40
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Switch売れ筋
スーパー マリオパーティ ジャンボリー - Switch
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL - Switch
ドラゴンクエストIII そして伝説へ…- Switch
Minecraft (マインクラフト) - Switch
マリオカート8 デラックス -Switch
Nintendo Switch Sports(ニンテンドースイッチスポーツ) -Switch
前の話:【洒落怖】お地蔵さんの呪い
次の話:【洒落怖】カーナビの指示
怖い話 No.2716
【洒落怖】典型的な姿の幽霊
1232
27
短編1分
怖い話 No.2267
【洒落怖】明晰夢
2156
52
1
中編3分
怖い話 No.1093
【洒落怖】家に伝わる話
1193
39
怖い話 No.7378
【洒落怖】妖刀
1801
28
短編2分
怖い話 No.22352
【洒落怖】花束
584
5
長編11分
怖い話 No.22574
【洒落怖】最後のコミュニケーション
1005
21
怖い話 No.7946
【洒落怖】キジムナー
1299
41
怖い話 No.1210
【洒落怖】ぼろぞうきん
948
30
中編4分
怖い話 No.9219
【洒落怖】サービスエリア
1843
怖い話 No.2435
【洒落怖】横断歩道
1603
44
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫