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土地売買
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都内の西側に 伯父がちょっと広い土地と工場の跡地をもっていたんだ。 不況で損害蒙った伯父は、 これを売りたがってたんだよ。 つっても伯父も金なくてね。 更地にはできなかった。 俺のいる不動産業もやばくてね。 仲介手数料安くするからやるよって引き受けたんだ。 比較的安めだったから 結構大きな企業とかから問い合わせもきたし。 現地案内にも何度かいった。 でもなかなかきまらなくてね。 それで悩んでた時に電話がきたんだ。 その土地の購入を考えてるって人からね。 じゃあアポと下見日程をってきりだしたら、 もうそこにいるってのよ。 契約書もってきてくれないかっていうから、 慌てて社用車とばしてむかった。 その人とは 土地の近くのサテンで待ってるはずだったんだけど。 サテンはみつかったんだけど潰れてるのね。 あっれーって思いながら携帯に電話したらつながるの。 もうちょっとよくみたかったから移動したっていわれて 頭に?つけながらまあいったわけ。 そしたら七十代くらいの老人が 塀の門の前で待ってた。 こっちをぎろって睨んだ後、 聊か落胆したような様子だったな。 で、契約書にはサインもらったんだわ。 値切り下限ラインの書類もあったんだけど、 値切られもしなかった。 それでまあその日は帰って翌日社に提出。 大口の話だからみんなよろこんじゃってさ。 鼻が高かった。 さらにその翌日社についたら 社長がいきなり怒鳴りつけてきてさ。 なんだろうとおもっていったら。 「おまえふざけるな!連絡先に電話したら このゼンゾウって人死んでるっていうじゃないか!」 へってなったよ。 そんな馬鹿なとおもってたときに その社長がいきなり硬直するのね。 んでゆっくりと視線を 俺の右後ろのほうにやるのよ。 そっちには確か書類棚があったなと おもいながらふとみたらさ じいさん、いるのよ。 しかも透けてるの。 棚に手をのばしてさ、 顧客リストのファイルを取り出すのよ。 俺もかたまった。 つうか社長と一緒になって固まってた。 つうかね。 よこからみるとさ、 首に変な跡がついてんのよ。 向こうの景色が透けてるのにもびっくりだけどさ。 青くて太い線が喉から顎の骨をそって上のほうに。 「どこだ」 「土地の売主はどこにいる」 しばらく調べ物してから こっちにむいてこう聞かれた。 まだ売主との最終合意してない案件だから、 売主の情報は担当の俺のデスクの中なわけ。 伯父が狙われてるんだって咄嗟におもって。 「いえない。そういう職業なんだ」 ってこたえたらすっと消えた。 社長のほうを振り返ったら。 「お前、背中!背中!」 っていうんだ。 よく話をきいてみたら じいさんが消えたあとに 青白い光が俺の背中から中にはいってったっていうのよ。 社長が金やるから いますぐお払いうけてこいつうんで でかけようとしてたらさ。 伯父がやってくんの。 タイミング悪く。 「あの土地どうなった」 っていうから 「今はその話はまずい」 っていったんだけど 逆にそれが売主が誰かばらす一言になっちゃって。 ぼんやりと人の形が浮かびあがって。 であったときのように 伯父をギロリと睨みつけるんだ。 でも、少しして口をほっとあけて 溜息をつくそぶりを見せて消えた。 腰抜かしてた伯父を助けたあとに 社長が話ききたいっていうから 伯父を含めた三人で土地のことについて話したのね。 契約した日の話とかもさせられたけど そこはハショる。 伯父がクチを開いてからが最悪だった。 土地と工場跡地は もともと中堅どころの縫製工場だっていうんだ。 そこの爺さんが 銀行の騙しの手口にひっかかって。 浮かせた資金を運用、 なんつってるうちにバブル崩壊だとさ。 工場の現場監督で忙しかった爺さんが 無駄にした数日で超借金。 銀行がきてさしおさえとさ。 爺さんは抗議の意味もこめて、 引渡しを迫る銀行員達に 事務所から権利書をとってくるっていったあと 権利書をのみこんで首吊り自殺。 その後銀行から買い上げた別のやつが 運営してたようなんだけど。 まあ国内縫製は今じゃ細々でしょ? れいにもれず倒産ってことなんだろうね。 とにかく銀行が安く売り込んできたから 買ったといってたけど。 安物買いは損をするってんで とにかく根掘り葉掘りきいてたらしい。 あんまり安いし広めの土地だから そのうち買い手がつくとおもってたら。 よりにもよってあんな目にあったんだと。 やたら詳しいなとおもって 何で知ってるのってきいたら。 「当時その銀行の支店長だったんだよ」 その瞬間に伯父の座るソファの隣に アノ老人がふっとあらわれて。 体の中に手を突っ込んで 中に入っていった。 俺と社長がめっさびびってる中。 伯父は世の中おもしろいこともあるもんだと 虚勢をはってたよ。 まあその日から家にかえってないんだけどね。 おっとわかりにくい 「当時その銀行の…」 ↓ 「その爺さんに投資取引を進めたやつの当時の支店長だったんだよ。」 つまり勇退してたんだけど。 間接的な加害者だったってわけ。 俺がこのはなしをしたら他の親族もおびえちゃって。 伯父の失踪から何年もたって死亡扱いになったとき 遺産相続で誰も引き取ろうとせず。 現在では国有地になってる。 国は工場を取り壊して 現在では雑草の生えた単なる更地だよ。 一応加害者の縁者ってことで気分悪いし。 牛乳瓶にタンポポさしておくくらいの供養は たまにしにいってる。 でおととしの春かな。 目が覚めたらさ。 そのじいさんベッドの横に立ってるの。 ぞっとしたね。 え、次まさか俺?って思った。 下からみあげると 顎のしたのラインが良く見えるんだわ。 肉がロープでひっぱられてへこんだ跡とかもう最悪。 あんなふうにされるのかなとおもったら震えた。 しばらく見詰め合ってたら突然消えたけどな。 そのあとはぴんぴんしてる。 あのじいさん何の目的で俺にあいにきたんやら。 まあじいさんうちきたってことは ほんとうに伯父は見込み薄だな。 じいさんの予期せぬ来訪以来、 蒙った祟りといえば 日常のちょっとした音とかに びくびくするようになったことかな。 まさかじいさんがきてるんじゃって思っちまうんだ。 これが営業中とかでもでてくるから、 挙動不審にみられるんだよ。 爺さんの目的はさっぱりだが 俺にとっちゃ疫病神だ。 先月会社首になった。 俺もうどうしていいかわかんね。
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