怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
ヤバいマンション
お気に入り
1274
24
0
長編7分
コピー
「ヤバいマンション」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
もう7年前、 まだ俺が学生だった頃の話。 入学した時から半年近く住んでいたアパートが、 どうも不動産屋のミスで二重契約状態だったらしく、 裁判になって、 俺は期限内に出て行かないといけなくなってしまった。 不動産屋が菓子折りもって謝りに来て、 期限内には必ず条件に合う空き部屋を探すと言っていたのだが、 タイミングが悪かったのか運がなかったのか、 どうしても条件に合う場所が見付からず、 立ち退き期限が来てしまった。 不動産屋も相当焦っていたんだと思う。 ほんとにギリギリになって 「とりあえず1ヶ月以内に見つけるから ひとまずここに臨時で住んでほしい」 と、 とても俺の家賃じゃ住めないような 賃貸マンションを紹介された。 つくりは少し古くて 恐らく築20~30年くらいは経っていそうだが、 部屋は2つあるし 風呂とトイレも別でかなりいい場所だった。 俺はあまりにも都合のいい話で 当初事故物件を疑ったのだが、 不動産屋が言うにはそういう事もなさそうだ。 ただ、 「夜中は少し治安が悪いので、 外出はなるべく控えてほしい」 と念を押された。 俺は近くにヤクザでも住んでるのかな?と考えたが、 まあ1ヶ月程度の事だし、 ほんとにヤバければ友達の所に居候でもすればいいだろう、 くらいに軽く考えていた。 が、入居してすぐに ここがヤクザがいるとかDQNがいるとか、 そういう『ヤバさ』の場所ではないことに気が付いた。 色々あったので箇条書きにすると、 ・入居して2日目くらいに気が付いたのだが、 他のフロアには人が住んでいるのに、 俺が入居したフロアにはどうも俺以外に住人がいない ・ある日エレベータで自分の部屋にあるフロアに着いたら、 ネコの鳴き声がする。 どうも非常ベルのついた消火器とかの入っているスペースからするようなので、 閉じ込められているのかと中を見たが何もいない。 ・2~3日に1回、 深夜天井から何かをズリズリと引き摺るような音がする。 最初は上の階の住人の生活音か何かだと思っていたが、 どうも天井裏からしているらしい。 ・エレベーターから俺の部屋のあるフロアに降りると、 突然強烈な視線を感じる事がある。 もちろん周囲を見回しても誰もいない。 ・朝に目を覚ますと、 ベランダにスーツ姿の男の人が立っているのが カーテンの隙間から見える。 何事かと思ってカーテンを開けると誰もいない。 ベランダに出てみると、革靴が揃えて置いてあり、 「おいマジかよ…」 と下を覗きこんでも人が落ちた痕跡は無く、 目線を足元に戻すと革靴も消えている。 ・これは何度も目撃したのだが、 ハイヒールが靴だけでフロアを歩き回っている。 しかも昼夜を問わず。 ・出かけて帰ってくるとバスルームに水が溜まっていたり、 強烈に香水の臭いが残っていたりする。 ・時々エレベーター横の階段から女の人の笑い声が聞こえる。 しかも普通の笑い声じゃなくてなんか狂ってるような。 ・週末の夜中の3時頃になると、 必ず外からベチャ…ベチャ…となんか変な足音?が聞こえる。 ・部屋で電話をしていると、 混線してなんかうめき声のようなものが聞こえてくる事がある。 そんな状態が続くので、 流石に1週間目に不動産屋に苦情の電話を入れたら、 『ほんとうに申し訳ない。 深夜に外に出なければ実害は無いはずだから、 もう暫らく我慢してほしい』 とお茶を濁された。 まあ俺も実害はなさそうなのは解っていたし、 あと2~3週間の辛抱と考えていたし、 元々こういう事には楽観的なほうなので、 特に気にしていなかったが、 2回だけガチでビビった出来事があった。 夜中にトイレに行ったら、 玄関にお婆さんが座っている。 カギはオートロックのはずだが… ビビりまくった俺が 「あのー」 と声をかけると、お婆さんが 「お爺さんを待ってるんです、 ここにいますよね」 と聞いてくる。 いないと答えても、 ニコニコしながら頑なにここで待つと言って聞かないので、 埒があかないしとしょうがないから、 110番通報して連れて行ってもらう事にした。 暫らくしたら警察が来て、 お婆さんを説得して外に連れ出してくれたのだが、 ドアを閉めたとたんにドアが物凄い勢いで何度も叩かれ、 「お爺さんをかえせーーーーー!」 と絶叫された。 びっくりしてドアを開けたら、 白目剥いたおばあさんが警官3人に取り押さえられていた。 あのときのお婆さんの物凄い形相は今でも忘れられない。 もう一つは、 ようやく入居できるアパートが見付かったと 不動産屋から連絡があった日の事。 日曜で学校もなく、 不動産屋から連絡がきたあと何となく荷造りをしていたら、 玄関からガサガサと音がする。 なんだ?と玄関へ行ってドアを開けてみると、 30cmくらいのダンボール箱が置いてある。 不審に思いながらも中に入れて箱を開けてみると、 かなり汚い木彫りの人形ぽいものが入っていて、 裏にサインペンか何かで 『幸せになれる人形』と殴り書きされている。 気味が悪いので 人形を箱に戻して玄関の外に出し、 荷造りを再開していると、 また外からガサガサと音がする。 今度はなんだよ…と思いながらまたドアを開けると、 さっきの箱の上に紙が置いてあり、 『幸せになれましたか?』 と書かれている。 辺りを見回し、 エレベータや階段のほうも見てみたのだが、 誰もいる気配が無い。 この頃になると このマンションの異様な出来事にもそこそこ慣れてきていた俺は、 「ああ、またか」 と思いながら 特に気にせず荷造りに戻ったのだが、 今度はトントンとドアをノックする音が聞こえて来た。 最初無視していたが、 何度もしつこいので玄関を開けて怒鳴ってやろうとしたが、 ドアノブに手をかけたところでやめた。 なぜかというと、 上手く説明できないのだが、 ドアをはさんで何かすごく嫌な気配がする、 ほんと上手く説明できないのだが、 全身がざわざわすると言えば良いのか、なんかそんな感覚。 それでも外は気になるし、 恐る恐るドアスコープから外を覗いてみたら、 20代前半~中盤くらいの女の人が立っている。 ただし、 全身ガリガリに痩せていて、髪の毛はボサボサ、 両手に包帯巻いていたが… 「うわ…」 とドアスコープから目を離そうとしたら、 そいつがドアスコープに顔を近づけ くっきりとクマのある血走った眼で覗き込み、 「幸せになれたよね?なれたよね?」 と聞いてきた。 その行動にフイを突かれた俺は びっくりして後ろへ倒れ、 暫らく放心していたんだが、 そいつは多分それから1時間くらいずっとドアに張り付いて、 「幸せになれたよね?」 と質問し続けていた。 声が聞こえなくなってから更に1時間くらい様子をみて、 ドアスコープから様子を見てみたのだが、 女の人はいなくなり、人形の入った箱も消えていた。 その後、 俺はこの事件から2日後にこのマンションを引き払い、 ちゃんとしたところに住む事ができるようになった。 ちなみに、 不動産屋にはこの事を全部話して、 どういう事なのか聞いてみたのだが、 不動産屋も詳細は知らないという。 そもそも、 おかしな出来事が頻発するようになったのも つい2年ほど前からで、 元々は変な噂も自殺者が出たとか殺人事件があったとか、 そういう曰くのある場所でもないらしい。 ただ、ある日を境に、 突然あまりにも異様な出来事が頻発するようになり、 あのマンションのあのフロアに入居していた人達は 半年もたずに皆逃げ出し、 新しく入った人達もすぐに次々と出て行ってしまって、 今にいたるとの事だった。 だから俺のようなよほど切羽詰ったケースでも無い限り、 現在は入居の募集すらしていないのだそうな。 ちなみに、夜中に外に出るなと警告したのは、 俺の前にあそこに入居した人が、 深夜『何か』に追い掛け回され階段から転落し、 結構な重症を負ったからだと言っていた。 『何か』と抽象的なのは、 怪我した本人の証言があまりにも支離滅裂で意味不明だったので、 結局正体がわからなかったかららしい。 以上で俺の話は終わりです。 ちなみに、不動産屋から紹介されたアパートは 特に何も無い普通のアパートで、 色々迷惑かけたからと家賃も少し安くしてもらえたし、 卒業まで普通に快適に過ごす事ができた。 それと例のマンションなのだが、 2年前に近場を通る事があったので寄り道して行ってみたら、 完全に取り壊され駐車場になっていました。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった24
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
会社を辞めてバイクにまたがり今日も会いにいく 日本一周心霊ノ旅
訳アリ心霊マンション 4巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
あかりとシロの心霊夜話 36巻
邪鬼の泪 浮雲心霊奇譚 (集英社文芸単行本)
心霊探偵八雲1 完全版 赤い瞳は知っている 心霊探偵八雲 完全版 (講談社文庫)
心霊リスクマネジメント事例集2: ビジネス専門の霊能者「霊視経営コンサルタント」が教える「心霊リスクマネジメント」の事例をまとめた続編|前作1巻とは異なる事例が満載でビジネス上の心霊リスクや霊的なリスクヘッジの事例を知りたい時に辞典や辞書としても活用できる便利な事例集|ビジネスに必要なリスクマネジメントの一つである心霊リスクを知れる専門書|心霊リスクをビジネスに活かすヒントが知れる一冊 ... (霊視経営出版)
前の話:【洒落怖】金縛り初夜
次の話:【洒落怖】プラン
怖い話 No.7327
【洒落怖】噂の真相
1582
44
中編3分
怖い話 No.17139
【洒落怖】廊下の突き当たりにある箪笥
1751
55
中編4分
怖い話 No.1228
【洒落怖】小さな祠
1623
43
1
怖い話 No.367
【洒落怖】前の鏡に長い髪がふわっと通るのが写りました
862
38
短編2分
怖い話 No.8301
【洒落怖】まだYの意識が回復しないんだ
1764
41
怖い話 No.8960
【洒落怖】無意識の行動
1256
33
短編1分
怖い話 No.7868
【洒落怖】妙な音と気配
986
40
怖い話 No.9208
【洒落怖】特等席
1769
36
長編6分
怖い話 No.583
【洒落怖】行かないか?
1726
怖い話 No.9875
【洒落怖】市松人形
1403
29
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
袋叩き
ペイント
ばあちゃんの人形
呪いのエノキ人形
ラフレシアを求めて
読書家
拍子抜け
水泳部はほとんどが女子
自称犯人