怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
オオオカ タダタカ
お気に入り
1272
32
2
1
中編4分
コピー
「オオオカ タダタカ」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
あなたはおかしなメールが届いているのに気付いた。 それは、こんな文章で始まっていた。「突然のメールさぞかし驚かれたことと思います。 単刀直入に申し上げますが、やはり私はあなたとはおつきあい出来ません。いえ、むしろおつきあいしたいくらいなのですが、私とあなたとでは歳が22も離れており、あなたの親御さんがまず反対すると思われます」全く心当たりがない内容。 間違いメールと判断したが、少し面白く思って読んでみた。どうやら差出人の男性に、22歳も年下の女性が片思いをしており、「私もあなたの気持ちには以前から気がついていました」が、「年齢差はもちろんですが、私は現在無職」で、「交際するべきではないと結論を出し」たらしい。 本当ならおっさん凄いな、でもおっさんの勘違いだったら間抜けなメールを、それも間違って他人に出しちゃったってことだな・・・と思ってあなたは送信者の欄を見た。なぜかあなたのアドレスだった。 首を傾げる。しかし特に気にはならない。 そのまま放置した。次の日。 郵便受けにDMが入っていた。見ると住所は確かにあなたのうち宛だが、宛名が『オオオカ タダタカ』になっている。 あなたの名前ではない。このアパートに引っ越して半年経つので今頃前の住人宛に手紙が届くのもおかしいが、きっと前の住人宛だろうと思い込み、2階に住んでいる大家に手渡す。 大家は、「あら、確か前の人は伊藤さんだったはず・・・でも何人も代わってるし、大岡さんて方もいたような・・・とりあえず、私が郵便局に渡しときますね」と受け取った。あなたは4階の自分の部屋に戻り、コートを脱ぎながら考えた。 オオオカ タダタカ。漢字で見たらなんとも思わなかったかもしれないが、カタカナだと奇妙な名前だ。 そんなことも忘れた一週間後の夕方。あなたはアパートに帰って来たが、ふと違和感を感じて玄関に入る前に、4階の自分の部屋の窓を見上げた。 誰かが立っていた。カーテンを開け放した窓際に、誰かが立って、放心したように遠くを眺めている。 部屋の中が薄暗くてよく見えないが、中年の男のようだ。緑色のコートを着ている。 あなたは凍り付いて、その場で携帯から110番する。5分ほどで警察が来てくれたが、その頃には男の影は消えていた。 警察2人とあなたは一緒に、アパートのあなたの部屋に入った。隈なく調べるが、どこにも男はいない。 鍵も全てかかっている。またなにかあれば連絡下さい、と警察は去っていったが、「気のせいでしょ」と言いたげな態度だった。 あなたはすぐに大家の部屋をノックする。大家に、「前の住人がまだ鍵持ってて、今日勝手に入ったんじゃないんですか」と怒りながら尋ねるが、大家は戸惑った表情で、「いえ、鍵はつけかえてますし、そんなはずは・・・・」と言葉を濁すので、あなたは大家が鍵の付け替えを怠ったのを誤魔化してると思い、憤りながら自分の部屋に戻るとチェーンをかけた。 そして洗面所へ行った時、気付いた。昨日の夜から使っていない、バスマットとバスタオルがずぶ濡れだった。 あなたは鞄を持って、そのまま部屋を飛び出した。友達の家に泊まったあなたは、明るいうちにアパートに戻る。 気味が悪いので引っ越したいが、とりあえず引っ越し先を探し、荷物もまとめなくてはいけない。郵便受を見ると、またDMが入っている。 オオオカ タダタカ宛。「・・・・・・・・・」そのDMを持ったまま、部屋に戻る。 ざっと中を見回す。クローゼットや押入れ、トイレ、浴室を見てまわる。 誰もいない。DMはフジコーポレーションと印字されている。 あなたは開封してみた。中に入っていたのは、8枚の写真だった。 両手のアップ。両足のアップ。 膝のアップ。局部のアップ。 腹のアップ。胸のアップ。 唇のアップ。目のアップ。 中年の男の体の一部をアップで写したものだった。あなたはハッとして、メールのチェックをする。 新しいメールが一つ。たった一行。 「勝手に他人宛の手紙を開けるな」あなたはまた110番をかける。警察が来るまでの間に他におかしなことがないか、家中を狂ったように点検する。 1つ、気付いた。電子レンジが熱い。 開けてみると何も入っていないが、確かに熱い。一体なんなのか、誰がこんなことをしているのか。 何もわからなかったが、オオオカ タダタカの仕業なのだということはわかった。でもなぜ?あなたはオオオカ タダタカなんて人物を知らないのに。 チャイムが鳴った。警察だ。 あなたは急いで玄関の鍵を開ける。開けたとたん、中年の男に出くわす。 緑のコート。男が金槌を振りかざすのが、あなたの見た最後だった。 その後のあなたの記憶は、無い。あなたは死んだ。 わたしはまた一人になった。次のおともだちを探さなくてはいけない。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった32
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
漫画売れ筋
私の日常。
Get Backers 奪還屋【極!単行本シリーズ】1巻
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 13 (ドラゴンコミックスエイジ)
BLUE GIANT MOMENTUM(3) (ビッグコミックススペシャル)
ぼっち・ざ・ろっく! 7巻 (まんがタイムKRコミックス)
ドカ食いダイスキ! もちづきさん 1 (ヤングアニマルコミックス)
鈍色蝶々
『 大岡越前(オオオカ タダスケ/大岡 忠相)』みたいな名前ですな。
前の話:【洒落怖】和服の女の子
次の話:【洒落怖】救助した赤ん坊
怖い話 No.8483
【洒落怖】旧伊勢神トンネル
1407
47
0
短編2分
怖い話 No.7659
【洒落怖】写りこむ男
1645
44
短編1分
怖い話 No.10372
【洒落怖】いとこの子供
1165
22
中編3分
怖い話 No.9417
【洒落怖】アルバムの写真
1356
28
怖い話 No.2434
【洒落怖】幽霊見ちゃった
1384
45
怖い話 No.10324
【洒落怖】しりとり
2363
37
怖い話 No.458
【洒落怖】子供の足音
671
46
怖い話 No.7488
【洒落怖】閉じこめられたモノ
1557
怖い話 No.20964
【洒落怖】御利益があるという神社に行った
1116
17
怖い話 No.969
【洒落怖】捨てられてたバス
1577
30
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫