1. ホラスト
2. じわじわ来る怖い話

お母さん紫陽花大好きだった！

お気に入り

• お母さん紫陽花大好きだった！の朗読動画

• 朗読動画を投稿する▼

  「お母さん紫陽花大好きだった！」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。

  ※YouTubeのURL必須

  例：https://www.youtube.com/watch?v=*********** 例：https://youtu.be/***********

  開始時間

  00時間00分00秒

  再生開始の時間を指定する場合は入力してください

  投稿する

• お母さん紫陽花大好きだった！とは

  ゾゾゾ変 (1) 【電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)

• 去年の今頃、
  ばあちゃんが死んだ。
  
  ずっと入院生活だったし、医者からも
  
  「いつ逝ってもおかしくない」
  
  と言われてて、
  心の準備はできてたはずだったが、
  やっぱり悲しくて、
  棺の中のばあちゃんの顔を見れないまま葬式進行、出棺になった。
  
  
  
  
  みんなで棺に花を入れていたら、母が
  
  「あっ！お母さん紫陽花大好きだった！」
  
  といきなり叫んだ。
  
  入れるために用意されていた花の中に紫陽花は無かった。
  
  「好きだった花だし入れてあげよう！」
  
  となって、
  私と従姉妹二人と叔父で車に乗り、
  あちこちの花屋に行ったが、
  何故だか紫陽花はどこにも売ってない。
  
  葬式屋（？）に出棺を待ってもらっている状態だったので、
  遠くの花屋まで行く時間は無い。
  
  仕方なく帰ろうとしたら、
  道沿いの家の庭に沢山の紫陽花が咲いてるのが見えた。
  
  その紫陽花の横に初老の男性が立って何かしていた。
  
  「あの人に言えば譲ってくれるかも！」
  
  と叔父が言って車を止め、
  全員で男性の元へ走った。
  
  「あの」
  
  と話しかけると、男性はすっと、
  今切ったばかりのような綺麗な紫陽花を束で叔父に手渡した。
  
  「ほら、早く行ってあげなさい」
  
  そう言って笑う男性に私たちは何度も頭を下げ、
  急いで帰り、無事にばあちゃんの棺に紫陽花を入れる事ができた。
  
  私も入れたが、
  その時初めて見たばあちゃんの顔は、
  安らかでまるで寝てるみたいだった。
  
  翌日、私たちは
  
  「お礼をしなきゃ」
  
  と、お菓子を持ってその家を訪ねた。
  
  けど着いたら、
  そこ、どう見ても空き家。
  
  昨日見た時は、確かに普通の家だったのに。
  
  屋根瓦とかはがれてるし、
  壁も一目見て腐ってるとわかるような状態。
  
  人の気配もしない。
  
  でも、昨日見た紫陽花は確かにそこの庭に生えてる。
  
  近所で他に庭に紫陽花がある家は無かった。
  
  叔父と一緒に
  
  「確かにここだったよね？」
  
  とうろうろしていたら、
  従姉妹が
  
  「よそのおじいさんが、
  独断で譲ってくれたんかね？」
  
  と言い出した。
  
  そうかも……と私たちは納得しかけたが、
  その時改めて考えてみると、
  あの男性は私たちが何も言わないうちに紫陽花を渡してくれた。
  
  いくら私たちが喪服だったからって、
  そんなすぐ用件がわかるだろうか？
  
  それに、私たちが男性に話しかけた時、
  男性は既に手に紫陽花の束を持っていたようだった。
  
  まるで、私たちが来るのがわかっていたように。
  
  私も叔父も従姉妹も何となく黙ってしまい、
  結局空き家の玄関にお菓子を置いて帰った。
  
  誰もいない家に何度も頭を下げて。
  
  あれから一年経ったが、
  いまだに不思議。
  
  その家とばあちゃんとの縁も見えない。
  
  けど、あの家に住んでいた人以外の『何か』が、
  私たちに優しくしてくれたのかな、
  と思っている。
  

  怖い話を読んでいると霊が寄ってくる？不安な方はこちらがおすすめ

  ▶幽霊が近くにいるか分かる

• お気に入り

• 

  感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする

• この話は怖かったですか？

  怖かった32

  
• • #中編

• 次はこちらの話なんていかがですか

  

  続きを読む

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  怖い話セレクション

  • 【怖い本】「超」怖い話 辰 (竹書房怪談文庫) Amazon
  • 【じわ怖】運び屋 長編14分
  • 【じわ怖】カーナビの示した位置 短編2分
  • 【じわ怖】仏壇から覗く顔 中編3分
  • 【じわ怖】家宝の銅鏡 長編6分
  • 【洒落怖】入ってきてる 短編2分
  • 【洒落怖】恐れられている小豆洗い 短編2分
  • 【意味怖】赤い木 短編1分
  • 【洒落怖】達人 短編2分
  • 【意味怖】変なこと書いてゴメン（笑） 短編1分
  • 【意味怖】鏡好きの女の子 短編1分

  いま注目されてる怖い話

  • 

    フォロワーさんの本当にあった怖い話

  • 

    「超」怖い話 辰 (竹書房怪談文庫)

  • 

    実際にあった怖い話 2025年5月号

  • 

    実際にあった怖い話 2025年3月号

  • 

    本当にあった笑える話 みんなの怖い話2024→2025冬

  • 

    コワい話は≠くだけで。　1 (ＢＲＩＤＧＥ　ＣＯＭＩＣＳ)

• コメント

• コメントはまだ投稿されていません
  

  お母さん紫陽花大好きだった！ についての感想や意見を自由にコメントしていってください
  • 本文：
  • 
    半角文字列だけの入力はできません。
  • 名前（省略可）：

• 前の話：【じわ怖】黄色いクチバシ

  次の話：【じわ怖】頼りになる三匹

• この話を読んだ人はこちらも読んでいます

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  • 怖い話 No.12944

    【じわ怖】残置ハーケン

    岩壁の基部でルートが分かりづらい時、 残置ハーケン（※岸壁の割れ目に打ち込んで使用する杭） を探すというのは、ひとつの方法だ。 残置ハーケンというのは、 以前に誰かが打ち込ん

    1410

    34

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.5814

    【じわ怖】ゆうれいが曲げた線路

    小学生の頃図書館から借りて読んだ『三重県の民話』（偕成社）に載っていた、 『ゆうれいが曲げた線路』と言う話。 近鉄養老線（現：養老鉄道）の下野代～多度間で、 神社の裏で線路がそこだけ曲がっている。 開

    1770

    35

    0

    1

    短編1分

  • 怖い話 No.5478

    【じわ怖】純和風の民宿

    20年前に地方回りの営業をしていた頃の話。 岡山県の某市で、 いくつかあった定宿がことごとく満室だったので、 たまたま泊まった純和風の民宿。 明け方になんとなく目が覚めたら、 ちゃぶ台の周りを仲居さ

    1099

    37

    0

    1

    短編1分

  • 怖い話 No.21747

    【じわ怖】異臭がする山小屋

    俺がまだ親父の玉袋の中で三億人の兄弟と暮らしてた頃、 親父は山仲間2人と秋山登山を楽しんでいた。 連休で天気も良好、 のんびりと『山男の歌』とか歌いながら順調に登ったらしい。

    1115

    6

    0

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.4896

    【じわ怖】カラオケ屋でバイトしてた

    5年ぐらい前の話思い出したから書く。 当時ニートだった俺は、友人の紹介でカラオケ屋でバイトしてた。 それでフリーターってこともあり深夜帯のシフトに入ってた。 深夜仕事なんて掃除とたまに来る客の相手ぐ

    1534

    45

    2

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.12310

    【じわ怖】人前で泣くな

    学生の時、 爺さんが末期癌でこの世を去った。 悲しかった。 ただ、葬式では泣かなかった。 泣けなかった。 「人前で泣くな」 が爺さ

    1460

    48

    2

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.5696

    【じわ怖】古びた一軒屋に飛び込みの営業

    昔、今とは別の仕事してた頃の事。 その日はいつもいる支店とは違う支店エリアでの営業で、 渡された地図片手に歩いて飛び込みの営業の仕事だった。 目的のエリアに着いて 「さて行くか」 と歩き始め

    1573

    36

    0

    1

    短編2分

  • 怖い話 No.12304

    【じわ怖】キョンシー

    友達（Ａ子）の体験した話を書きます。 Ａ子のいとこは代々見える家系らしく、 特に霊感の強い中学生の子がいるんですが、 ある日、何の連絡もなく突然友達を訪ねてきたそうです。 &

    1295

    27

    1

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.4802

    【じわ怖】団地の子

    子供の頃の話です。 当事者ではなく、傍観者の話ですみません。 当時は新興住宅地が各地に建設されていて、 私もそこに住んでいました。 その地区のはずれに大きな団地がありまして、 学校が終わるとよく

    1660

    42

    0

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.12021

    【じわ怖】父の足元にしがみついていた弟

    十数年前、 隠れる場所もないところで突然、 父の足元にしがみついていた弟が消えた。 私、父、おじさんは真っ青になり、 川に落ちたのではないのか？と川を覗き込んでみたり、
    

    1508

    45

    0

    0

    短編1分

• このページの監修者

  

  心霊サイト運営者

  全国心霊マップ

  ghostmap

  プロフィール

  

  Twitter

• お母さん紫陽花大好きだった！

  ふっかつの呪文

  ぼほがすぃ　ぺてぁさう　はおよしさ　ちんぎぞも　
  しすゎをお　やうらつほ　そゎしふみ　むあいけん　
  いここぃみ　ぽすんぽあ　ふずちつぢ　ぁやぜえて　
  ぉおなしぁ　ぬむせぱづ　ずみふょむ　をんのぃゎ　
  いちしぺふ　よゃやれか　ほせぼげざ　ぁぷてぼど　
  ヂニフトケ　オパセケョ　ゴトヂマリ　プェダンノ　
  ボヅセケブ　ナンガニペ　ゥズゲゴケ　レゾワミロ　
  ベブカロソ　ヌクヲエデ　ハマミォマ　ルラユオリ　
  ミポモイァ　ソグケリブ　ゴロニシコ　スレプリザ　
  グペトヴリ　ナバマジア　キヤヮタタ　ズメヵベガ