怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
ここはお前達が来る場所じゃないんだ!
お気に入り
1205
25
1
0
長編5分
コピー
「ここはお前達が来る場所じゃないんだ!」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
これは俺が5年前に体験した世にも奇妙な話だ。 (ちーっと長いけど。)ある夏の日、俺は、友人である男Aの車に女B、女Cを乗せ、ドライブしていた。 時計はすでに0時を回っていた。その日は雨がしとしとと降り続けており、じめじめして生暖かい日だった。 友人A「どうせなら、肝試ししようぜ!なんか天気も気持ち悪いし。ははは。 」そんなAの突拍子もない提案に、他のみんなは嫌な表情を浮かべた。なかでも一番嫌がっていたのは、カエルとお化けが大の苦手だった俺である。 俺「いやいやいや。いいって!帰って酒でも飲もうぜー。 」そんな怖がる俺を見て、Aはますます面白がり、いよいよ皆を説得にかかった。A「わかったわかった。 んでも、どうせ帰り道だし、○○霊園にちょっとだけ寄ってこうよ。いいっしょ?寄るだけ寄るだけ。 すぐ帰るから。そしたら飲もうぜ!パーっと!はは。 」そんなノリノリのAの様子を見て、後部座席に座る女性陣も俺も渋々ながら、承諾してしまった。雨は依然シトシトとフロントガラスにこびり付いてくる。 A「おっ、もうすぐだな!」強がるかのように、車内はたわいもない話で盛り上がっていた中、そのAの言葉に3人は少し顔をこわばらせながら、今から向かううっそうとした森に目を向けた。○○霊園は国道から、細い道へと入り、400メートル程、森の中を進んだところにあった。 A「暗ぇーー!こえーー!ははは。」B「マジ怖いマジ怖い。 やめようよ、やっぱり。」車は国道から、その細い道へと進入した。 周りは木々がうっそうと生い茂り、もちろん街灯など一つもなく、暗闇そのものだった。車のライトだけを頼りに、舗装されていないその道をガタガタと車体を揺らしながら奥へと進む。 C「いやー!チョー怖い、マジ怖い、つーか細くてユーターンできないじゃん!」A「余裕余裕!どっかでターンできるって。つーかマジ暗いな~」後ろを振り返ると、すでに国道は見えなくなっていた。 幾分目が慣れてきたものの、そのことがかえって恐怖心をあおった。あれだけ乗り気だったAもさすがに少し怖くなったのか、CDのボリュームを上げた。 A「おっ!あそこにターンできそうな場所があるぞ!どうする?」中間地点ぐらいなのだろうか。道幅がやや広いところがあった。 そのAの言葉には、すでに引き返したいという意思がこもっていたようにも思える。俺「もういいって。 帰ろうぜ!マジ勘弁だよ。」B「早くユーターン!」A「ははは。 おまえらビビリだなー。んじゃ帰っか。 」C「マジもう無理。つーかAもビビってんでしょ!早く帰ろうよ!!」そんなCの言葉に、強がりのAは急に車のエンジンを停めた。 辺りは一瞬にして暗闇に閉ざされた。今まで車内に大音量で流れていたCDも止まった。 ただ雨の音だけがシトシトと聞こえてくる。俺「うわっ!」B「きゃぁーー」C「きゃあー!」A「はっはは。 やべー、マジでこえーな。やべーやべー。 ん?あれ…」俺「マジ殺すぞA!!早くエンジン付けろボケェ!」B「なんなの、早くつけてよ!もう最悪―!」A「あれ?あれ?つかねー。なんだよ!つかねーよ!」俺「おい、マジでふざけんなよ!怖えーから早くつけろって!マジ殺すぞ!」A「マジだって!つかねーんだって!お前やってみろよ!」発狂してAを殴ってしまいそうな衝動を抑えながら、車のキーへと手を伸ばした。 ガチャ、キンキンキンキーン キンキンキンキンキーンT「おい、なんだよ!マジかよ!」キンキンキンキーン キンキンキンキンキーンスターターの金属音だけがむなしく鳴り響き、エンジンはかからなかった。俺「マジかよ!おまえ、余計なことすっからだろ!マジで殺すおまえー」A「悪ぃって。 つーか何でだろ?ちょっと見てくるわ。ちっ、最悪だよ!」Aはボンネットを開け、雨の中、車の外へと飛び出していった。 後ろの二人も大分怖がっているようで不安そうな表情を浮かべながら震えているようだ。すると、後ろに座っていたBが突然B「ちょっと!マジ、あれ何?ちょっとあそこ見て見て、早く!」Bの指差した方を見てみる。 車の左前方の森の中に、何やら光っているものが見える。俺「あっ!何だよ、あれ!」後ろの二人はすでに発狂している。 俺も気絶しそうなほど怖かった。その光がだんだんと近づいてくる。 なにやらライトのようにも見える。なにか危険を感じた俺はAを車内に戻すべくドアを開けようとした、その瞬間、その光の正体は突然車の目の前に現れた。 中年の男性のようだ。つなぎのような服を着ていて、手には懐中電灯を持っている。 こんな雨の日に傘も差していない。Aはびっくりして車内に飛び戻ってきた。 A「なにあいつ?なんなの、あいつ?やべーよ、マジでやべーよ!」その男はしきりに大声で何かを叫んでいるようだ。幾分強くなった雨脚のせいで、よく聞き取れなかったが、確かに険しい表情で怒鳴り声を発している。 ドンドンドンドン男は運転席の窓を強く叩いた。もう何がなんだかわからない。 頭の中が真っ白だ。ドンドンドンドンドンドンドンドン 「あ…」ドンドンドンドンドンドンドンドン 「あけろ…」ようやく聞き取れた男の言葉にAは無意識にドアを開けてしまった。 A「すいませんすいません!エンジンがかからなくて、すいません…」男はあいかわらず何かを言っている。「こ… おま…だ な… どけ…」男はグイとAを車の外へと引っ張り出して、運転席へと座った。 キンキンキンキン ブルンブルンブルルルルル…突然エンジンがかかった。Aを運転席に戻したその男は、ものすごい大きな声で叫んだ。 「ここはお前達が来る場所じゃないんだ!」混乱して、その後どうしたのか、よく覚えていないが、気付くと4人はコンビニにいた。俺「マジ怖かった…」A「やばかったなー あいつ何者なんだよ…」後ろの女の子二人は声を出して泣いている。 A「落ち着いて、とりあえず便所でも行くか?」そのコンビニのトイレは外に設置してあった。車を降りた4人はフラフラな足取りで便所へと向かう。 そこで俺はふとあることに気付いた。俺「おいっ!A、おまえ、なんで血ついてんの?」A「え?嘘!あっ…」Aの右手は血で赤く染まっていた。 女の子二人は気を失ったのか、その場に崩れ落ちた。A「なんで…なんだよ、この血…」俺とTは急いで便所にある洗面所で、その手についた血を洗い流した。 A「気持ちわりーよ。なんだよ、この血…」ジャブジャブ俺「んでも、怪我はしてねーみたいだな。 」A「そうだな。あっ!ま…まさか…」俺「えっ…」Aがジーンズの右ポケットから取り出した車の鍵は血で真っ赤に染まっていた。 なにやら毛のようなものも付いている!?ぎゃぁーーーーーー!!!その日は朝になるまで俺の部屋で4人で呆然としていた。外はまだ雨が降り続いていた…
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
1人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった25
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている (角川文庫)
となりの怪異談 (3) ~日常に潜む心霊ばなし~ (本当にあった笑える話)
不動清の心霊物件ファイル 合冊版 (素敵なロマンス)
絶対に行ってはいけない!最恐 心霊スポット大全
心霊探偵八雲1 完全版 赤い瞳は知っている 心霊探偵八雲 完全版 (講談社文庫)
心霊浄化師 神楽京 恐怖の地下屋敷
前の話:【洒落怖】なんにもいらない
次の話:【洒落怖】金縛りになる方法
怖い話 No.8244
【洒落怖】変な女の人
1365
40
怖い話 No.9475
【洒落怖】小さい女の子がまとわりつく
7363
45
4
中編3分
怖い話 No.21113
【洒落怖】行く先々で事件や事故が起こる
886
15
短編1分
怖い話 No.18341
【洒落怖】音楽室からピアノの音
2091
26
中編4分
怖い話 No.8794
【洒落怖】金属の共鳴音
1040
22
怖い話 No.9980
【洒落怖】おでこのキズ
1417
33
怖い話 No.9511
【洒落怖】詳細な記憶
1809
27
短編2分
怖い話 No.9565
【洒落怖】別れを言いに来た?
1285
28
怖い話 No.2178
【洒落怖】開かなかった扉
1515
怖い話 No.2254
【洒落怖】殺しに行ってやる!
1892
48
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
剣鉈
これまで3回ほど異世界に行ったことがある
エレベーターの女
井戸の中
犬と外国人の幽霊
一番奥の個室
セールス先
消えた彼女